Feb 27, 2025
【医師監修】春は意外と乾燥肌になりやすい?原因と対策方法を解説

冬から春にかけて、肌の調子が悪くなりやすいと悩んでいませんか。春は気温や天気が不安定で肌が乾燥しやすくなります。それに、環境が変わりやすい時期は、生活や仕事もバタバタしてついスキンケアをおろそかにしてしまうことも多いですよね。そこで、この記事ではプライム銀座クリニック院長の高澤博和先生監修の元、春に肌が乾燥しやすい詳しい理由とその対処方法を紹介します。肌の調子が悪くて悩んでいる人はぜひ参考にしてください。
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春に肌が乾燥しやすい理由とは?
肌荒れ・ニキビ・敏感肌などの肌トラブルを起こしたり、化粧ノリが悪くなったりすることをゆらぎ肌と呼びます。特に春はゆらぎ肌になりやすいので、その理由を3つ解説します。
気温差と空気の乾燥
1つ目は、気温差と空気の乾燥です。春は日によっても時間帯によっても気温が大きく変化します。そのため気温の変化に肌がついていけずに、ゆらぎ肌になりやすいです。空気が乾燥しているのは冬のイメージを持つ人も多いことでしょう。実は春にやってくる移動性の高気圧は乾いた空気を持っています。さらに、冬よりも気温が高くなるため空気中の水分が蒸発しやすくなり、その結果、冬と同じくらい空気が乾燥してしまうのです。
紫外線
2つ目は、紫外線です。夏よりも露出が少ないからとついUVケアを怠りがちですが、実は3月から紫外線が強くなります。さらに、肌のハリや弾力の元となる細胞を破壊したり、メラニンを増やしてシミの原因を作ったりする紫外線A波は1年の中で最も春が強いといわれています。
花粉
3つ目は、花粉です。スギやヒノキなどの花粉の飛散量が増え、くしゃみ・鼻水・目のかゆみが出る花粉症の人も多いことでしょう。肌にも花粉の影響があり、かゆみ・赤み・湿疹などの肌トラブルが増えやすくなります。また、鼻をかむ時のティッシュや花粉対策のマスクなどによる刺激によっても、肌がゆらぎやすいです。
春のスキンケアのポイント
春の肌はゆらぎやすいので、いつも以上にスキンケアが大切になります。スキンケアの種類ごとにポイントを解説します。
クレンジング
クレンジングのポイントは、メイクはしっかりと落としつつ、肌に必要な潤いを残すことです。おすすめはクリームやミルクタイプのクレンジング。こすらずに優しくマッサージするようになじませましょう。その後は乳化をさせて、ぬるま湯で洗い流します。また、クレンジングや洗顔は外出先から帰宅したらすぐにおこなうと、花粉やほこりなどの刺激物質を少しでも早く肌から落とすことができます。
洗顔
洗顔のポイントは、肌に刺激を与えないように優しく汚れを落とすことです。まず、洗顔料をしっかりと泡立てます。目安はレモン1個分で、大きな泡で洗うほど汚れを落としやすくなります。次に泡を顔に乗せて肌を指でこすらないように優しく洗います。汚れがたまりやすい小鼻は、なでるように洗いましょう。最後にぬるま湯で洗顔料をしっかりと落とします。洗顔料が顔に残ると肌トラブルの原因になってしまうので、特に生え際は丁寧に洗うことをおすすめします。洗顔後は清潔なタオルやペーパーで、こすらずに顔に押し付けるイメージで水分を拭き取ります。

保湿
保湿のポイントは、水分と油分のバランスを整えることです。最初に化粧水を付けて水分を補います。次に美容液・乳液・クリームなどで、油分を与えて水分を肌に閉じ込めます。ゆらぎ肌の場合は、普段使用しているスキンケア用品で刺激を感じてしまうこともあります。痛みやかゆみがある時はすぐに洗い流し、刺激の少ないスキンケア用品に変えましょう。低刺激や自然由来と表記されているものがおすすめです。
また、通常のスキンケアだけだと乾燥がひどい場合は、シートマスクを使いましょう。保湿成分が多く含まれたシートマスクを肌の上にのせてしばらく置くと、肌にしっかりと水分をチャージすることができます。シートマスクに含まれる成分によって効果が違うので、自分の悩みに合わせてシートマスクの種類を選ぶようにしましょう。
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乾燥する前に!押さえておきたい対策
乾燥してからのケアも大切ですが、その前に乾燥しないようにするための対策をしましょう。日常生活の中で気を付ければ、春でもゆらぎ肌になりづらくなりますよ。
日焼け止めを塗る
春は夏と同等の紫外線があるといわれています。特に、春は波長が長く肌の奥まで届く紫外線A波が強いです。日焼け止めを選ぶ時は、紫外線A波に関係するPA値が高いものを選びましょう。PA+からPA++++までの段階があり、+の数が多いほど効果が強くなります。また、春は肌が敏感になりやすいので、低刺激タイプや保湿成分が含まれているタイプもおすすめです。 唇の紫外線対策と日焼け後のケア方法とは?シーン別おすすめリップクリームも!
花粉対策をする
花粉が肌に付着しないように、マスク・メガネ・つばの広い帽子・首を隠す服などを身に付けて外出することがおすすめです。身に付けるものの素材も、表面がつるつるとしているものを選ぶと、花粉が付着し家の中に入るのを防ぐことができます。帰宅後は手洗いやメイク落としをし、肌に付着した花粉をすぐに落とすようにしましょう。意外と髪の毛にも花粉が付きやすいので、シャワーやお風呂まで入ってしまうのもおすすめです。
肌にやさしい素材のマスクを選ぶ
春は花粉が飛んでいたり、感染症がまだ流行っていたりする時期なので、外出時にはマスクを付ける人も多いでしょう。マスクを長時間付けていると、肌との摩擦で荒れてしまうこともあります。そこで、マスクの素材を天然素材のシルクや綿などに変えてみることをおすすめします。また、不織布でも肌に優しい工夫や通気性が良いものもあるので、マスクで肌が荒れがちな人は対策してみてください。
質の高い睡眠を取る
肌の調子を整えるためには、質の高い睡眠が欠かせません。睡眠中に脳下垂体から分泌される成長ホルモンは、日中受けたダメージの回復や細胞の修復を促進します。睡眠不足で成長ホルモンの分泌量が低下すると、皮膚のターンオーバーのサイクルが乱れてしまいます。十分な睡眠時間を確保したうえで、寝心地のいい寝具やパジャマを用意して、質の高い睡眠を取れる環境にしましょう。
また、寝る前の行動も睡眠の質に関係します。スマートフォンやPCから出るブルーライトは、睡眠を促すセロトニンというホルモンの分泌を抑制してしまいます。寝る前はなるべく明かりを落とし、スマートフォンやPCの使用を避けてください。

春でも健康な肌を維持できるように対策しよう
春は空気の乾燥や花粉などの影響で、肌がゆらぎやすい季節です。紫外線も強くなるので、日焼け止めや保湿などのスキンケアに力を入れましょう。また、日常生活で肌が乾燥しないようにより気を付けることで、春でも健康な肌を維持しやすくなるので、ぜひ今回紹介した方法を実践してみてくださいね。

監修:髙澤 博和
プライム銀座クリニック(東京)院長
東京および北京・杭州(中国)のクリニックで美容外科の手術のほか健康・美容に関する総合的なアドバイスを提供している。
https://prime-ginza.jp

古泉葵
2020年よりフリーランスとして活動中のWebライター。趣味は読書と手芸と料理。食べ歩きも好きで、夫婦で旅行に出かけることが好きです。