Dec 15, 2025
ケイミュー『ARCHITECTURAL DESIGN AWARD 2025』受賞作発表!未来を繋ぐ建築の魅力と次への挑戦
建築は、住まいや街のかたちをつくるだけでなく、私たちの毎日の過ごし方や心のあり方にも、そっと影響を与えてくれる存在です。そんな「これからの暮らしにつながる建築」に出会えるイベント、「ARCHITECTURAL DESIGN AWARD 2025」の受賞結果が、先日発表されました。
外装建材メーカーのケイミュー株式会社が主催するこのアワードでは、デザインの美しさや新しさはもちろん、街並みや周囲の風景とどう調和しているかも大切な評価ポイント。
日本の建築デザインが持つ魅力を、未来の暮らしへと受け継いでいくことを目指しています。受賞作品の一つひとつには、これからの住まいや街を考えるうえでのヒントが、やさしく詰まっています。
MOKUJI
日本のトップランナー建築家が審査員として参加
今回の「ARCHITECTURAL DESIGN AWARD 2025」では、日本の建築シーンを牽引する藤本壮介さん、永山祐子さん、成瀬友梨さん。応募総数248点という多数の作品の中から、厳正な審査を経て選ばれた11作品は、まさに日本の建築デザインの最先端を示すものと言えるでしょう。
審査基準は「建築デザインとして美しさ・新しさが感じられること」と「街並みや景観に対して配慮された作品であること」です。これからの時代に求められる建築の要素が凝縮された基準により、質の高い作品が選出されました。
最優秀賞に輝いた「アグリカレッジ福島」
今回、最優秀賞に選ばれたのは、辺見設計・C+A共同企業体による「アグリカレッジ福島-アグリ探求棟・屋外作業準備棟・一般宿泊棟・学生寮-」。福島県西白河郡に位置するこの作品は、地域に根ざし、未来のアグリ文化を育む施設として、そのデザイン性と機能性が高く評価されました。

木材とコンクリートを組み合わせた建築は、モダンでありながらどこか温もりを感じさせ、周囲の自然とも心地よく調和しています。学ぶ人、働く人、訪れる人。それぞれの日常が重なり合い、自然と会話が生まれる風景が目に浮かぶようです。建築を通して地域や暮らしの未来を育てていく——そんな可能性を感じさせてくれる、印象的な受賞作です。
個性豊かな優秀賞作品をご紹介
最優秀賞に続き、全国各地から選ばれた5作品が優秀賞に名を連ねました。地域の風景に寄り添いながら、その土地ならではの個性や新しい発想を形にした建築ばかり。日々の暮らしや、訪れる時間を少し豊かにしてくれそうな視点にも注目です。
みどりの会所アスロメディカルつくば営業所 (茨城県つくば市)
株式会社TOAStが手がけたこちらは、「みどりと共にある会所」というコンセプトが印象的。豊かな自然に囲まれた環境の中で、建物そのものが風景の一部のように佇みます。
モダンでありながら、どこかやさしさを感じる外観は、地域の人が自然と集い、つながる場所としての役割も担っています。日常の延長線上にある“ひらかれた建築”が、心地よい距離感で暮らしに寄り添います。

TODA BUILDING (東京都中央区)
戸田建設による「TODA BUILDING」は、都市の真ん中で新しい価値を生み出す建築。洗練された佇まいの中に、展示空間などの文化的な要素を取り込み、働く場と楽しむ場が共存しています。
忙しい都会の中でも、ふと立ち止まりたくなるような余白を感じさせてくれる存在。都市における建築の可能性を、さりげなく広げてくれる一棟です。

道の駅そらっと牧之原 (静岡県牧之原市)
高橋茂弥建築設計事務所と高池葉子建築設計事務所による共同作品。地域の玄関口ともいえる「道の駅」という場所に、新しさと親しみやすさを両立させたデザインが評価されました。
周囲の景観と調和しながら、訪れる人に小さな発見や心地よさを届けてくれる空間は、旅の途中の立ち寄りスポットであると同時に、地域の日常にも溶け込む存在です。

脊梁のいえ (兵庫県川西市)
建築設計事務所SAI工房による住宅建築「脊梁のいえ」。低く抑えた屋根と大きく開かれた窓が、内と外をゆるやかにつなぎ、自然を身近に感じられる住まいをつくり出しています。
日本の風土や暮らし方に寄り添いながら、現代の快適さも大切にした設計。住む人の日常を、静かに、そして豊かに支えてくれそうな一軒です。

SEN.RETREAT TAKIJIRI (和歌山県田辺市)
株式会社クルとcoil松村一輝建築設計事務所による共同作品。山あいに佇むこのレストランは、「RETREREAT(隠れ家)」という名前の通り、日常からそっと離れる時間を用意してくれます。
自然に溶け込むような建築と、静かな空気感。訪れるだけで心がほどけていくような、特別なひとときを想像させてくれる場所です。

独創的なデザインが光る特別賞・入選作品
上記以外にも、独創的なデザインと地域への配慮が光る特別賞2件、入選3件の作品が選出されています。どの作品も、建築の持つ無限の可能性を感じさせてくれるものばかりです。
【特別賞】
* 株式会社カイトアーキテクツ一級建築士事務所「中道のアトリエ」(大阪府大阪市)
* 株式会社空間建築-傳「問屋町の社屋」(愛知県豊橋市)
【入選】
* 株式会社エキップ「アドベンチャーバレー龍ケ崎(龍ケ崎市森林公園)管理棟」(茨城県龍ヶ崎市)
* T-Square Design Associates「表表居」(栃木県宇都宮市)
* 行田興産株式会社「豊中の家」(大阪府豊中市)
それぞれの詳しい内容は、ケイミュー株式会社の特設サイトで紹介されています。写真や設計の背景を眺めながら、建築の奥深さや楽しさに触れてみてください。
次回の「ARCHITECTURAL DESIGN AWARD 2025」開催概要
次回のアワードについても、すでに開催概要が発表されています。
【開催概要】
* 応募期間: 2025年7月31日 ケイミュー到着分まで
* 対象物件: ケイミュー商品(カタログ掲載品)を使用し、2024年8月1日~2025年7月31日までに完工した物件
* 審査基準:
* 建築デザインとして美しさ・新しさが感じられること。
* 街並みや景観に対して配慮された作品であること。
* 施工写真や設計要旨から総合的に判断し審査。
* 各賞:
* 最優秀賞1件:50万円
* 優秀賞5件:各20万円
* 特別賞2件:各10万円
* 入選3件:各5万円
住宅から公共施設まで、ケイミュー商品を使用した建築であれば幅広く応募可能。日々の暮らしや地域の未来を思い描いたアイデアが、新たな一歩につながるかもしれません。
今回の発表を通して、日本の建築が持つ多様性や、未来へと続く可能性をあらためて感じられたのではないでしょうか。建築家の想いと、建材メーカーの技術が重なり合って生まれる空間は、私たちの暮らしを静かに、でも確かに豊かにしてくれます。これからの「ARCHITECTURAL DESIGN AWARD」の動きにも、引き続き注目していきたいですね。





