Apr 07, 2025
【美容皮膚医監修】ほうれい線を消すには?原因と対策方法を徹底解説

口元のほうれい線が目立つと、顔の印象が年齢より上に見えてしまって気になりますよね。 ほうれい線ができてしまう原因は様々ですが、年齢を重ねるとどうしても目立つようになります。そこで、この記事ではPRIDE CLINICの院長 久野 賀子さん監修のもと、ほうれい線ができるメカニズムやその対策方法を紹介します。スキンケアやメイクなど、今日からできる対策も解説しているので、ぜひほうれい線にお悩みの方は参考にしてください。
MOKUJI
ほうれい線の原因とメカニズム
ほうれい線とは、鼻の両脇から口元にかけて伸びるラインのことです。年をとると目立つことが多く、見た目年齢を上げてしまう要因の1つです。そこで、ほうれい線がなぜできてしまうのか、原因やメカニズムについて解説します。
ハリ不足
1つ目は、肌のハリ不足です。肌のハリを形成するのに役立っているコラーゲンやエラスチンが減少し弾力が失われると、皮膚が支えきれなくなりほほが重力で垂れ下がってきます。その結果、ほうれい線が刻まれ、シワのように目立つようになります。
筋力低下
2つ目は、筋力の低下です。顔の表情を作る時に表情筋という筋肉が使われますが、30代くらいから表情筋は衰えていきます。また普段から無表情だったり、マスクをしていて顔の筋肉を使わなかったり、柔らかい物ばかり食べていたりすることも、表情筋の衰えにつながります。
骨格の痩せと靭帯のゆるみ
3つ目は、骨格の痩せと靭帯のゆるみです。靭帯は顔の脂肪や筋肉を支えるゴムバンドのような役割をしています。年齢と共に頭蓋骨が痩せて、その上にのっている靭帯がゆるんできてしまいます。靭帯がゆるむと、脂肪や筋肉を支えきれずにほほがたるみ、ほうれい線に深いしわができます。
生活習慣
4つ目は、生活習慣です。実は、ほうれい線が目立ちやすくなる生活習慣がいくつかあり、それを長年続けていると、ほうれい線の原因となってしまうこともあります。ほうれい線の原因となりやすい生活習慣は次のとおりです。
・頬杖をつく
・パソコンやスマートフォンを長時間使う
・横向きで寝る
・片方の歯で食べることが多い
・間違えた方法でのスキンケアやマッサージ
片方のほほに負担がかかる頬杖や食べ方の癖によって、顔のバランスが崩れて片方だけほうれい線が目立つことがあります。長時間のパソコンやスマートフォンの使用で、猫背になって肩こりや眼精疲労になり顔の筋肉の働きが悪くなることも、ほうれい線の原因の1つです。
今日からできる!ほうれい線の対策
すぐに始められるほうれい線の対策を紹介します。
スキンケア
スキンケアを正しく行い、肌の保湿やハリの維持をおこないましょう。日々のスキンケアとして、メイクをきちんと落とし、化粧水・乳液・美容液などで保湿をすることが重要です。メイクが肌に残っていると、肌を傷つけたり、乾燥を引き起こしたりします。保湿をおこなうことで、肌のバリア機能が働き、ほうれい線を含む様々な肌トラブルを予防することができるでしょう。
また、紫外線対策もほうれい線の対策にとても大切です。紫外線は肌の老化を加速させる大きな要因の1つなので、日焼け止めや日傘などを使って、夏だけではなく1年中対策をしましょう。
フェイスエクササイズやマッサージ
ほうれい線の対策には、顔の筋肉を鍛えたりゆるめたりするために、エクササイズやマッサージが効果的です。今回は、2つの方法を紹介します。
「あっかんベー運動」で筋力を鍛える
実はほうれい線には舌の位置が関係しています。筋肉が衰えて舌の位置が落ちてしまうと、ほうれい線が目立ちやすくなります。舌を使った「あっかんべー運動」をしてみましょう。
- 舌を出して4秒キープ
- 舌をひっこめて4秒キープ
- 休憩8秒
- 1~3を8回繰り返す
簡単エクササイズで皮膚のたるみを予防!
上唇鼻翼挙筋と上唇挙筋という鼻の周りにある筋肉をほぐすことで、ほうれい線を目立ちにくくすることができます。簡単なエクササイズなので、試してみてください。
- 鼻の横に指を置く
- 30秒横に動かすようにしてマッサージ
- 頬骨の下の皮膚を指でつまむ
- 口を10回開け閉めする
生活習慣を見直す
上記で紹介したような、ほうれい線の原因となる生活習慣を見直しましょう。また、肌の健康を守るためには、食生活も大切です。肌の老化を早めてしまう糖分は摂りすぎに注意です。また、肌を健康に保つためにはたんぱく質が欠かせず、特にイソフラボンを含む大豆製品は肌のハリや弾力を維持する効果が期待できます。
本格的なほうれい線の対策方法
すぐにできる対策だけではなく、本格的にほうれい線をケアする方法を紹介します。
美容医療を受ける
美容医療でほうれい線を対策する方法はいくつかあります。
グロースファクター注入 | コラーゲンを増やす効果があるグロースファクターを注入し、肌の弾力性を上げる |
レーザー治療 | レーザーを当てて炎症反応を起こすことで、顔を引き締めてコラーゲンを増やす |
ヒアルロン酸注入 | ヒアルロン酸を注入する、即効性あり |
スレッドリフト(糸リフト) | トゲ付きの糸を挿入し、頬肉を引き上げる |
それぞれの方法ごとに、即効性・持続性・ダウンタイム・リスクなどが異なります。どの方法が良いのかは個人差があるので、気になる場合は一度美容外科で相談してみてはいかがでしょうか。
美顔器で自宅ケアをする
美容医療はハードルが高いと感じる方は、自宅でケアできる美顔器がおすすめです。美顔器の中にはいくつか種類があり、1つの機能に特化したものや複数の機能が付いているものなどがあります。主な美顔器の種類と効果は次のとおりです。
EMS | 筋肉を引き締める |
RF(ラジオ波) | 肌深層のコラーゲンを刺激する |
イオン導入 | 美容成分の浸透を促進する |
LED光(赤) | 肌の弾力をアップする |
そのほか、ハンディタイプであれば持ち運びができ、外出や旅行先でも使用することができます。効果や使いやすさを踏まえて、自分に合った美顔器を選んでみてくださいね。
メイクで目立たなくする
メイクを少し工夫するとほうれい線を目立たなく見せることもできます。化粧下地はトーンアップ効果のある明るい色がおすすめです。化粧下地やファンデーションを塗る時は頬の内側から外側に塗り広げるようにし、厚塗りはしないようにしましょう。
コンシーラーでほうれい線をカバーする場合は、肌よりも少し明るめの色を選ぶと、光を反射させてほうれい線の影が目立ちにくくなります。コンシーラーは猫のひげを描くように斜め上に引くと、ほうれい線にコンシーラーがたまりにくく自然な仕上がりにしやすいです。
自分に合ったほうれい線のケアを始めてみよう
ほうれい線は、肌の乾燥やたるみ・日常生活の癖によって、年齢と共に目立ちやすくなります。ほうれい線ができてしまう原因を理解し、自分に合ったほうれい線ケアの方法を試してみてくださいね。

久野 賀子
PRIDECLINIC 院長
日大板橋病院にて初期研修終了後、湘南美容クリニックにて5年半勤務。新宿本院皮膚科医局長として通常の勤務だけでなく、新人医師の指導、VIP対応、トラブル対応に従事。2024年11月新宿二丁目にPRIDE CLINICオープン。

古泉葵
2020年よりフリーランスとして活動中のWebライター。趣味は読書と手芸と料理。食べ歩きも好きで、夫婦で旅行に出かけることが好きです。