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Oct 24, 2025

【医師監修】キウイの美容効果まとめ|栄養・種類の違い・食べる時間と食べ方のポイント

ゴールドキウイ

美容や健康にいいと話題の「キウイフルーツ」。でもその理由って知っていますか?せっかく毎日の食生活に取り入れるなら、どのように役立つのかも気になりますよね。

今回は、用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニックの菊池 真大院長監修のもと、キウイに含まれる美容に嬉しい栄養素や、グリーンとゴールドの違い、さらにおすすめの食べ方や食べるタイミングまで、まとめてご紹介します。

キウイに含まれる美容に嬉しい栄養素

ゴールドキウイとグリーンキウイ

 

キウイには、ビタミンCや食物繊維をはじめ、カリウム・ビタミンE・葉酸・ビタミンB6・ビタミンK・マグネシウム・鉄・銅など、日々の健康づくりに役立つ栄養素が豊富に含まれています。しかも生のまま食べられる果物なので、加熱や調理で失われがちな栄養素もしっかり摂れるのが魅力。子どもから大人まで、毎日の健康と美しさをサポートしてくれます。ここでは、特に美容に嬉しい成分について詳しくご紹介します。

ビタミンC:コラーゲン生成とシミ予防

鏡で顔を確認して笑顔になる女性

 

ビタミンCは、コラーゲンの生成を助けて肌のハリや弾力を保つ働きがあります。さらにメラニンの生成を抑えてシミ・そばかす・日焼けによる色素沈着を防ぐ、美肌に欠かせない栄養素です。また、肌トラブルや老化の原因となる活性酸素の増加を防ぎ、取り除く働きもあるため、若々しい肌づくりをサポートしてくれます。

 

キウイのビタミンC含有量は、可食部100gあたりでグリーンキウイが約71mg、ゴールドキウイが約140mgでレモン(約100mg)よりも多く含んでいます。さらにキウイ1個は約80~120gなので、ゴールドキウイなら1個食べるだけで1日に必要なビタミンC推奨摂取量(成人男女ともに100mg)を摂ることができます。

 

【出典:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年】

ビタミンE:抗酸化作用でアンチエイジング

ビタミンEは脂溶性ビタミンの一種で、「若返りのビタミン」とも呼ばれ、抗酸化作用によってアンチエイジングに役立つ栄養素です。血行を促進する作用により、肌細胞に酸素や栄養素を届け、肌のくすみ改善に効果的。さらに新陳代謝をサポートすることで肌のターンオーバーを整え、古い角質の排出やシミ・そばかすの抑制、乾燥肌の予防にも役立ちます。【管理栄養士監修】美肌に効果的な食事って?必要な栄養素と食生活を徹底解説

食物繊維:腸活で便秘解消から美肌に

腸内環境 イメージ お腹に手を添える女性

 

食物繊維は、腸内環境を整える「腸活」によって、便秘の解消や美肌効果が期待できる栄養素です。腸内環境を整える方法には「善玉菌そのものを摂取する」「体内の善玉菌を育てる」の2つがあり、食物繊維は後者の方法を担います。善玉菌のエサとなってその数を増やし、栄養の吸収を高めることで、便秘や肌荒れの改善につながります。さらに、食物繊維は腸を刺激してぜん動運動を促進し、不要な老廃物を排出する働きもあるため、スムーズなお通じにも役立ちます。【医師監修】便秘対策は朝ごはんから!習慣化のコツとおすすめ腸活食材、お手軽メニューをご紹介

カリウム:むくみ対策と体内バランスの調整

むくみとりマッサージ イメージ 女性のふくらはぎ

 

カリウムは必須ミネラルの一つで、むくみ対策と体内のバランス調整に欠かせない栄養素です。成人の体にはおよそ200gのカリウムが含まれています。体の約6割は水分で構成されていますが、塩分を摂り過ぎると体は塩分濃度を下げようとして余分な水分をため込み、その結果むくみを引き起こします。カリウムには塩分の主成分・ナトリウムの排出を促す働きがあり、むくみの予防や解消に役立ちます。

 

さらにカリウムはナトリウムとバランスを取りながら作用し、細胞の浸透圧や体液のpHを適切に維持するなど、体内のバランス調整をする重要な役割も担っています。【忙しい朝に】顔のむくみをスッキリさせる小顔マッサージ!原因と対策も【専門家監修】水中ウォーキングは消費カロリーが高い?効果や正しいやり方を初心者向けに紹介!

葉酸:貧血予防や細胞生成をサポート

葉酸は水溶性のビタミンB群の一種で、貧血予防や細胞の生成を支える重要な栄養素です。

 

赤血球の生成を助けるため、葉酸をしっかりと摂ることで貧血の予防につながります。その結果、血流がスムーズになり、肌のくすみや冷えといった不調の改善にも役立ちます。さらに、新しい細胞の生成を支える働きによって、肌のターンオーバー(新陳代謝)を整え、健やかな肌の維持にもつながります。【管理栄養士監修】アサイーの効果とは?美容と健康にうれしいスーパーフードの魅力

グリーンキウイとゴールドキウイの違い

ゴールドキウイとグリーンキウイ

 

キウイには「グリーン」と「ゴールド」の品種があり、それぞれの風味や栄養価に違いがあります。緑色の「グリーンキウイ」は、世界の流通量の約7割を占める代表的な品種で、しっかりした果肉とほどよい酸味が特徴です。一方、黄色の「ゴールドキウイ」は日本人の嗜好に合わせて開発され、やわらかな果肉と強い甘みが魅力です。また、それぞれの栄養価にも大きな違いがあります(可食部100gあたり)。

 

●ビタミンC:グリーン71mg、ゴールド140mg(ゴールドはグリーンの約2倍)
●食物繊維:グリーン2.6g、ゴールド1.4g(グリーンが多い)
●エネルギー:グリーン51kcal、ゴールド63kcal(ゴールドがやや高い)
●β-カロテン:グリーン53μg、ゴールド38μg(グリーンが多い)
●カルシウム:グリーン26mg、ゴールド17mg(グリーンが多い)

どちらが美容に向いている?

ゴールドキウイをスプーンですくう様子

 

グリーンキウイとゴールドキウイの栄養価を比べると、ビタミンCを約2倍多く含むゴールドの方が、美容に向いていると言えます。

 

ビタミンCは、メラニンの生成を抑えてシミやそばかす・日焼けによる色素沈着を防ぐ働きがあるほか、コラーゲンの生成も助けることで美肌作りに役立つ栄養素。また、熱に弱い性質を持ちますが、キウイは生でそのまま食べられるため効率よく摂取でき、美容を意識したい方にぴったりのフルーツです。【美容皮膚科医監修】ビタミンCを摂ると日焼けがしやすくなるって本当?関係性を詳しく解説

キウイを効果的に摂取できるのは朝?夜?

それではキウイを効果的に摂取できるタイミングはいつなのでしょうか?ここでは、朝と夜それぞれのタイミングで食べるメリットをご紹介します。

キウイを朝食べるメリット

カットされたグリーンキウイとそれを掬うスプーン

 

食物繊維が豊富なキウイを朝食べることで、腸の動きをスムーズにし、自然な排便をサポートしてくれます。毎朝の習慣としてキウイを食べ続けることで、排便のリズムも整いやすくなり、便秘の予防・改善にも役立ちます。さらに、キウイは半分に切るだけですぐに食べられる手軽さも魅力。忙しい朝でも無理なく続けやすいフルーツです。

キウイを夜食べるメリット

キウイを夜(特に就寝の1時間前)に食べると、睡眠の質が向上すると言われています。その理由のひとつが、キウイに含まれる「トリプトファン」。トリプトファンは、日中は幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」に、夜は睡眠を促す「メラトニン」に変化するため、質の良い睡眠に欠かせない必須アミノ酸のひとつです。

 

さらに、キウイに豊富な「ビタミンC」は、抗酸化作用を持ち、抗ストレスホルモンの合成にも関わる栄養素。ストレスをやわらげることで、安定した眠りをサポートしてくれます。

美容に効く!キウイのおすすめの食べ方

キウイはそのままでも十分美味しく栄養を摂取できますが、それ以外にも、美容に嬉しい効果が期待できる食べ方をご紹介します。

ヨーグルトのトッピングに

ヨーグルト キウイとハチミツトッピング 紅茶 おやつ時間

 

ヨーグルトに、カットしたキウイをトッピングするのがおすすめです。ヨーグルトには善玉菌である乳酸菌が豊富で、腸内環境を整えたり腸のぜん動運動を促す働きがあります。その結果、肌荒れの改善にもつながります。

 

ただし、ヨーグルトに含まれるたんぱく質が、キウイのたんぱく質分解酵素「アクチニジン」と反応すると、苦みが出てしまうことがあります。キウイをヨーグルトにのせたら、なるべくすぐに食べるようにしましょう。【管理栄養士監修】グリークヨーグルトの効果とは?ダイエット・美容にうれしい理由とおすすめの食べ方

皮ごと丸ごとグリーンスムージー

キウイスムージー カットキウイ

 

実はキウイの皮には、食物繊維・葉酸・ビタミンE・ポリフェノールなど、美容や健康に嬉しい栄養素がたっぷり。さらにバナナの皮にも、果肉以上の食物繊維やカリウム・目の健康によいルテイン・気分を安定させるトリプトファン(セロトニンの材料)・代謝を助けるビタミンB群などが含まれています。

 

キウイやバナナを皮ごと丸ごとスムージーに使えば、果肉とあわせて皮の栄養まで余すことなく摂取でき、より高い美容効果が期待できます。ただし皮はしっかり水洗いして使用しましょう。ミキサーのパワーによってはバナナの皮を粉砕しきれない場合もあるのでご注意を。

 

また、ビタミンCが豊富なキウイは鉄分の吸収を助けるため、ほうれん草や小松菜など鉄分の多い野菜と組み合わせるのもおすすめ。すべての材料をミキサーに入れて撹拌するだけで、舌触り滑らかなグリーンスムージーを簡単に作れます。マンネリ化しやすい朝食に取り入れれば、美容に役立つ一杯になりますよ。

 

<材料>
・バナナ…1本
・キウイ…1個
・ほうれん草…1/4袋
・オレンジ…1個
・水…50cc

 

<作り方>

  1. よく洗ったバナナ・キウイを、皮ごと一口大にカットする
  2. ほうれん草は根元を切り落とし、一口大にカットする
  3. オレンジの皮をむき、薄皮の筋に沿って両側に切れ込みを入れて実の部分を取り出し、種を取り除く
  4. ミキサーにすべての材料(1~3、水)を入れて、滑らかになるまで撹拌すれば完成

おわりに

グリーンキウイとゴールドキウイをガラスの器にたくさん盛りつけます

 

果物の中でも果糖の少ないキウイには、美容に嬉しい栄養素がたっぷり含まれています。生のまま手軽に食べられるフルーツなので、目的やタイミングに合わせて、効率よく毎日の食生活に取り入れてみてくださいね。

菊池 真大

菊池 真大

用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニック 院長

慶應義塾大学医学部卒業/東海大学医学部客員准教授/米国ペンシルバニア大学消化器内科元博士研究員/日本アルコールアディクション医学会理事/日本総合内科専門医、日本消化器病学会専門医、日本肝臓学会専門医、日本内視鏡学会専門医、日本人間ドック健診専門医、日本病態栄養学会専門医、日本抗加齢医学会専門医/メタボとロコモを同時予防管理する未来志向型クリニックを東京・用賀の地に開業。

あさき

written by...あさき

旅・南の島・海・犬・植物・音楽が好きな関西移住人。毎日の暮らしを心地よく、より豊かにするための情報をお届けしています。