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リボベジとは?始め方からおすすめ野菜、メリット・デメリットまで徹底解説

窓辺で野菜の再生栽培  リボベジ にんじん ねぎ 小松菜 レタスなど

捨てるはずだった野菜がもう一度育つ「リボベジ」。手軽に始められ、成長を眺めるワクワク感も味わえます。この記事ではリボベジの基本やメリット、育て方を紹介します。家計にやさしく、環境にもやさしい小さな習慣。暮らしの中に取り入れるヒントとして、ぜひ参考にしてみてくださいね。

リボベジの基本―再生栽培(リボーン・ベジタブル)とは

再生栽培中のにんじん 葉っぱが成長 リボベジ

 

「リボベジ」とは“リボーン・ベジタブル(Reborn Vegetable)”の略で、日本語では「再生野菜」を意味します。リボベジは調理の際に捨ててしまう根やヘタ、茎を水や土に植え直し、再び食べられる状態に育てることが基本です。もともとリボベジは家庭の知恵として親しまれてきましたが、近年はフードロス削減や節約につながるエコ習慣として改めて注目を集めています。

 

リボベジの方法は、水に浸して手軽に楽しむ「水耕栽培」やプランターに植えて本格的に育てる「土耕栽培」などがあります。お金をかけずに環境にやさしい暮らしを実践できる点が、多くの人に支持されている理由です。

リボベジのメリット

リボベジは暮らしを少し豊かにするだけでなく、家計や環境にもうれしい効果がたくさんあります。ここでは代表的なリボベジのメリットを紹介します。

節約効果とお財布への優しさ

リボベジした豆苗をカット イメージ

 

物価高を実感する昨今、食費の見直しに関心をもつ方も多いのではないでしょうか。リボベジは、普段なら捨ててしまう部分を再び育てて食べられるようにするため、食材を買い足す頻度を減らせます。

とくにネギや豆苗のように繰り返し収穫できる野菜は、数回分の購入費用を節約できます。水や少量の土さえあればリボベジを始められるため、初期費用がほとんどかからないのも魅力です。リボベジを毎日の生活に取り入れて、無理なく節約しましょう。

室内でも育てられ、インテリアとしても活用可能

ミニチュアの椅子の上の小皿に再生栽培中のにんじん リボベジ

 

リボベジは日当たりの良い場所があれば、室内でも十分に育てられます。観葉植物のように葉が伸びる姿はインテリアとしても楽しめ、暮らしにさりげない彩りを添えてくれます。容器を次のように工夫すれば、リボベジをさらにおしゃれに楽しめますよ。

 

・ガラス瓶・保存容器
・バスケット・プランターカバー
・カラフルなマグカップ
・小鉢・豆皿

 

ちょっとした容器の工夫で、キッチンやリビングが明るい雰囲気に変わります。リボベジで野菜を育てる時間が心地良い癒やしのひとときとなるでしょう。「AQUA CULTURE VASE」で水耕栽培を楽しもう

野菜が育つ過程を楽しめる

リボベジ 再生栽培で育っている小松菜をチェック イメージ

 

リボベジは野菜が日ごとに成長していく様子を観察できるのも魅力です。毎日少しずつ葉が伸びていく様子は、まるで小さな実験をしているようでワクワクします。子どもと一緒に取り組めば「自分で育てたから食べてみたい」という気持ちが芽生え、食育にもつながりますよ。

 

リボベジは種や苗から育てるよりも成長が早いため、結果が見えやすく飽きにくいのもポイントです。観察日記をつけたり、置き場所を変えて成長の違いを比べたりすれば学びの幅も広がります。リボベジに家族で取り組めば会話が増え、日常に小さな発見と笑顔が生まれるでしょう。

フードロス削減やSDGsへの貢献

リボベジ 再生栽培中のにんじんと小松菜

 

リボベジは普段ならゴミとして処分される野菜のヘタや根を再利用できることが大きなメリットです。捨てる部分を減らすことはフードロス削減に直結し、家庭でできる身近なエコ活動としてSDGsの実践にもつながります。

 

種や苗を新たに買う必要がないため資源の節約にもなり、日常の暮らしの中で環境への意識を高められることも魅力です。手軽で無理がないからこそ誰でも取り組みやすく、エコな生活の第一歩にぴったりです。コーヒーかすの再利用アイデア!捨てずにエコ習慣を始めよう

リボベジの始め方・必要な道具

アボカドの種の水耕栽培 爪楊枝で浮かせている

 

リボベジをもっとも手軽に始める方法は、水に野菜を浸して育てる「水耕栽培」です。今回は、水で育てるリボベジの基本の始め方と必要な道具を紹介します。

 

<必要な道具>
・残った野菜の根やヘタ部分
・グラス・保存容器・ペットボトルなどの器
・水
・スポンジ(場合による)
・爪楊枝(場合による)

 

<基本の始め方>

  1. 残った野菜の根やヘタをきれいに洗う
  2. 容器に水を入れ、野菜をスポンジや爪楊枝で浮かせる
  3. 毎日水を替えて清潔に保ち、発芽や成長を観察する

リボベジ成功のコツは、野菜を水に沈めすぎず浮かせて管理することです。スポンジや爪楊枝を使えば通気性が保たれ、傷みにくくなります。

リボベジにおすすめの野菜と育て方

リボベジにおすすめの野菜と、その育て方を紹介します。ここでは失敗しにくく、見た目もかわいい定番野菜をピックアップしました。

小松菜

リボベジ 再生栽培中の小松菜

 

小松菜はリボベジしやすく、暑さにも寒さにも強いため、1年中栽培できるのが魅力です。ただし3~4月は花が咲きやすくなります。花が咲いても菜花として食べられますが、気になる場合は3~4月を避けて育てましょう。

 

小松菜は根元を3~5cm残してカットした根元を使います。根がついている場合は残し、爪楊枝などで浮かして水につけましょう。根が伸びたら水から水耕用の液体肥料に替えると葉がふっくら育ちます。容器にアルミホイルを巻いて遮光すると藻が出にくく、根腐れ防止に有効です。小松菜の収穫は外側から数枚ずつ行ってください。数枚の葉を残しておくと光合成が続き、次の芽が伸びやすくなりますよ。

 

<追加で必要な道具>
・アルミホイル
・水耕用の液体肥料小松菜は冷凍保存がおすすめ!生のまま冷凍保存する方法やレシピを紹介

ネギ

リボベジ 再生栽培中  リボーンベジタブル「再生野菜」ネギ

 

ネギもリボベジを手軽に始められる野菜のひとつです。ネギは根付き部分を少し長めに残して使うと育ちやすくなります。水に浸すときは、スポンジに穴を開けて根を差し込む方法や、口の狭いびんに立てる方法がおすすめです。隙間を作らず支えることで、倒れずに真っすぐ育ちます。根が水に少し触れる程度に調整し、毎日水を替えることが元気に育てるコツ。

 

ネギの成長は早く、5日目頃には中心から新しい芽が伸びはじめます。収穫してもまた伸びてくるため、繰り返し使える家計にやさしいリボベジです。

 

<追加で必要な道具>
・口の狭い容器(びんなど)
・スポンジ

豆苗

リボベジ 再生栽培中の豆苗

 

豆苗は初心者にもっともおすすめのリボベジです。スーパーで買った豆苗の根元7cmほど残して水に浸すだけで、あっという間に再生が始まります。購入時のパックや袋をそのまま使えば手間もかからず、気軽にチャレンジできますよ。

 

豆苗の成長スピードは驚くほど早く、数日で新芽が顔を出し、1週間ほどで収穫できるサイズになります。豆苗のシャキッとした歯ごたえは炒め物やサラダにぴったりです。根元の豆がしわしわになるまでは繰り返し育てられるため、コストパフォーマンスも抜群。ぜひ気軽に挑戦してみましょう!

ニンニク

リボベジ 再生栽培中のニンニク おしゃれ

 

冷蔵庫の片隅に余ったニンニクがあれば、捨てずにリボベジに挑戦してみましょう。丸ごとでも一片でも、皮を剥き底(平たい面)を下にして水に浸せば芽が伸びはじめます。ニンニクをリボベジするポイントは、水を少なめにして底だけが触れるようにすること。つまようじで支えると安定し、腐りにくくなります。

 

ニンニクは数十日で白い根がスッと伸び、ほどなく芽がピンと立ち上がります。芽が20cmほど育ったら、薬味や炒め物のアクセントに利用可能です。家庭で簡単に「ニンニクの芽」を収穫できますよ。アヒージョの食べ方・作り方完全ガイド|残ったオイルの活用法からおすすめ具材まで紹介

レタス

リボベジ 再生栽培中のレタス

 

サラダに欠かせないレタスも、芯を残せばかわいく再生します。玉レタスやサニーレタスの芯を1cmほど残して浅皿に立てましょう。芯を0.5cmほどだけ水につけることがポイントです。水が多いとレタスが傷みやすいので注意してください。

 

4〜5日ほどで中心から小さな新芽が顔を出し、2週間ほどでフリル状の葉に成長します。若葉はえぐみが少なく、彩りも鮮やか。飾り付けやサンドイッチにぴったりですよ。【わんぱくサンドの作り方】包み方からレシピまで♪ ピクニックや毎日のお弁当にも!

人参(葉)

リボベジ 再生栽培中のにんじん

 

人参のヘタを捨てずにリボベジすれば、立派な葉が収穫できます。人参のヘタから2cm下をカットし、つまようじで支えて浅皿にセットします。水は人参の断面だけが水に触れる程度に調整しましょう。3〜4日で小さな芽が顔を出し、2〜3週間で20cm近くまでぐんぐん成長します。

 

人参の葉は見た目は華やかで香りもよく、観賞用としても楽しめます。収穫した葉はオムレツやかき揚げ、スープの仕上げに使えば、いつもの料理が一気に華やぎますよ。

パイナップル

リボベジ 再生栽培中のパイナップル

 

南国フルーツの王様・パイナップルも、実はリボベジが可能です。パイナップルは収穫まで2〜3年ほどかかるので、気長に育てましょう。まずはパイナップルのヘタを水に浸し、根が10cmほど伸びたら植木鉢に植え替えましょう。そのまま水だけで育てると途中で枯れてしまうため、必ず土に移すことが大切です。

 

少し手間はかかりますが、パイナップルのトロピカルな葉姿はインテリアグリーンとしても存在感抜群です。春から秋は屋外、冬は室内の暖かい場所で管理すれば、2〜3年後には花を咲かせて実をつけます。ただし100%育つ保証があるわけではないので、冬越しや水やりには工夫が必要です。パイナップルは育てる過程そのものを楽しめる、やりがいのある上級者向けのリボベジです。

 

<追加で必要な道具>
・植木鉢
・培養土辛いの?甘いの?カルディ調味料「唐辛子とパイナップルのソース」調味料マカセvol.30

リボベジに関するよくある質問とトラブル対策

光の入る窓際でリボベジ 再生栽培中のにんじんなど

 

リボベジに関するよくある質問とトラブル対策をまとめました。ちょっとしたコツを押さえれば、トラブルを防ぎながら安心してリボベジを続けられますよ。

リボベジに向いていない野菜は?

すべての野菜がリボベジできるわけではありません。きゅうりやさやえんどう、オクラのように根や葉がない野菜は再生が難しいです。また、かいわれ大根やブロッコリースプラウトなど豆苗以外のスプラウト類も不向き。豆苗と違い、成長に必要な栄養が葉に集中しているため、一度カットすると再生できなくなります。

水耕栽培を行う際の注意点は?

リボベジで水耕栽培を行う際は清潔さが重要です。水が濁ったり、カビやぬめりが出たりした場合は雑菌が繁殖している証拠です。水は根が浸る程度に入れましょう。水はできるだけ毎日交換し、容器も軽く洗ってください。直射日光は避け、レースカーテン越しの光が最適です。夏場はとくに水温が上がりやすく、傷みやすいため注意が必要。腐った葉はこまめに取り除き、収穫した野菜はよく洗って加熱調理しましょう。

液体肥料は必要?使い方のポイント

短期間で収穫するスプラウト系やクレソンなどは肥料なしでも育ちますが、葉物や実をつける植物には液体肥料を加えることをおすすめします。水だけでは栄養が不足し、成長不良や枯れの原因になることがあるからです。野菜の種類に合わせて上手に肥料を取り入れることで、リボベジは長く楽しめます。


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まとめ

リボベジ 再生栽培中のネギや小松菜 おしゃれな瓶

 

この記事ではリボベジの基本から育て方、注意点までを紹介しました。リボベジは身近な野菜で手軽に始められます。ぜひリボベジを日常に取り入れて、食卓や暮らしをもっと楽しく彩ってみてくださいね。【関東】道の駅特集!ドライブ途中に立ち寄りたい、魅力満載の道の駅をジャンルごとに紹介

あまち

written by...あまち

2022年よりフリーランスとして活動中のWebライター。現在は2児の母として育児と仕事を両立に奮闘中。趣味は家族とのレジャーや、カフェで過ごすひととき。