Apr 02, 2025
【4月におすすめの本】新生活のスタートに!春に読んでほしいおすすめ作品

引っ越しやお花見、新学期など、なにかと忙しい4月。新しい季節の始まりだからこそ、心に残る作品を読みたいですよね。
この記事では、心温まる小説から人生について考えさせられる物語まで幅広いジャンルの作品をピックアップ。各作品のあらすじについてまとめました。ぜひひとつずつチェックして、春の読書リストに加えてみてくださいね。
MOKUJI
4月におすすめの本7選
新生活の準備が終わってほっと一息…やることが多く忙しい4月ですが、そんなときこそ意識して読書タイムを取り入れて、心も体もリフレッシュしたいもの。ここでは、編集部が4月におすすめしたい作品7つをご紹介します。
「さくら」西 加奈子

4月は桜の季節。出会ったとき桜の花びらを身体につけていたことから名付けられた犬「さくら」が、いい塩梅で活躍する作品がこちら。
運動神経抜群でイケメンな兄、美しい妹、おしゃべりな犬、温かい両親。主人公である「僕」は完璧な家族に囲まれ、何不自由なく暮らしていました。しかし、ヒーローだった兄が20歳で亡くなってしまってから、家族の絆は崩壊。あまりの悲しみから妹は心を閉ざし、母はアルコールに溺れ、父は失踪して音信不通になってしまいます。残された僕は東京で大学生活を送りますが、ある日突然、父親から「年末、家に帰ります」という手紙が届き——。
家族の愛と喪失、再生の物語。登場人物ひとりひとりが抱える複雑な感情や心に残る傷が丁寧に描かれており、「家族とはなにか」を改めて考えさせられます。
「嘘と正典」小川 哲

4月1日はエイプリルフール。エイプリルフールは‟嘘をついてもいい日”として世界中で認知されていますが、その起源は諸説ありいまだ明らかになっていないのだそう。嘘をついてもいいといっても笑えるような冗談程度が常識ですが、今回はその真逆。歴史に影響を与えてしまう笑えない嘘を扱った作品がこちらです。
直木賞候補作家による6篇からなる短編集で、表題作「嘘と正典」の舞台は冷戦時代のソ連。アメリカのCIA工作員である主人公、ジェイコブ・ホワイトは、ある日ソビエトの電子電波研究所の技師・エメラルドから接触を受け、機密情報を得るようになります。そんな中、エメラルドは偶然にも「過去にメッセージを送る方法」を発見。ホワイトはこの「過去にメッセージを送る方法」を使って、共産主義の概念を根本から覆そうと、過去を改ざんする計画に乗り出しますが——。
CIAとKGBの監視が交錯する中、歴史改変を巡る戦いが繰り広げられる作品。歴史の改ざんとその影響をテーマに、冷戦時代の緊張感と人間ドラマが巧みに描かれています。歴史的事実のなかにフィクションを織り交ぜたリアルな内容なので、深い考察を楽しみたい人にもおすすめです。
ほっと一息つける場所「木曜日にはココアを」青山 美智子

4月13日は「喫茶店の日」。1888年の4月13日に、東京・上野で日本初の喫茶店がオープンしたことにちなんで制定されたのだそう。喫茶店は、話に花を咲かせたり、新聞や本を読んだりとそれぞれ思い思いの時間を過ごせる場所。お気に入りで行きつけの喫茶店があるという人もいるのではないでしょうか。そんなとっておきの喫茶店が舞台となっている作品がこちら。
物語の中心となるのは、小さな喫茶店「マーブル・カフェ」で働く「僕」と、毎週木曜日に訪れる常連客の「ココアさん」。彼女はいつも午後3時過ぎになると現れ、決まってココアを注文し、長いエアメールを書いて過ごします。しかし、ある木曜日、いつものようにカフェに来たココアさんはエアメールを書く代わりに、俯いて涙をこぼしていて——。「僕」と「ココアさん」をはじめ、「マーブル・カフェ」を訪れる人たちを描いた12篇からなる連作短編小説。
一杯のココアを通して、各々の人生の一コマが描かれています。初めて息子のお弁当を作るキャリアウーマン、お局先生がいる幼稚園で働く新米先生、誰にも認められなくても好きな絵を描き続ける女の子など、それぞれが自分なりに努力し、悩みながらも前に進む様子に、思わず胸が温かくなること間違いなしです。
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「世界地図の下書き」浅井 リョウ

4月19日は「地図の日」。伊能忠敬が、蝦夷地の測量に出発した日にちなんで制定されました。自分の足で一歩一歩測量をしていくのは、先の見えない不安に襲われることもあったでしょう。人の人生もまた同じ、人生を地図になぞらえた作品がこちら。
小学3年生の太輔は事故で両親を亡くした後、叔父夫婦の上で虐待を受けたため、児童養護施設「青葉おひさまの家」で暮らすことになります。初めは心を閉ざしていた太輔ですが、仲間とともに過ごすうち、徐々に心を開けるように。中でも、年上のお姉さんである中学3年生の佐緒里は太輔の心の支えであり、とても大切な存在でした。数年経ち、高校を卒業する佐緒里は施設を出ることが決まります。大切な仲間である佐緒里の旅立ちを前に、太輔たち小学生はあるサプライズを考え——。
事情を抱えるこどもたちの日々を細やかに描いた作品。こどもたちの心の葛藤や悩みを描きながらも、希望と前向きな気持ちを強く感じられます。「辛いこともうまくいかないこともあるけれど、どんな場所にも希望はある」そう思わせてくれる、珠玉の名作です。
「本からはじまる物語」

4月23日は「世界本の日」。今回紹介するのは、紙の本だからこそ生まれた素敵な物語を詰め込んだこちらの作品。
本と本屋にまつわる18のショートストーリーを集めたアンソロジー。本多孝好著「11月の約束」は、不登校の男子中学生が本屋でひとりの老人と出会うところから始まります。老人は彼に一冊の文庫本を渡すと、「君がそれを買って読む。一週間後、この店で会って感想を私に伝える。そうしたら、それを買ってあげると。」と告げます。約束通りに本を読み終えた彼は本屋を訪れますが、老人は現れず――。老人の正体は?なぜ来られなかったのか?「本からはじまる物語」というタイトルにぴったりな、謎が謎を呼ぶ作品です。
各話は5分もあれば読める短編で、青春、恋愛、時代小説、ミステリー、ファンタジーなどさまざまなジャンルが取り上げられています。豪華な執筆陣によって描かれるエピソードはどれも秀逸で完成度が高いので、ぜひお気に入りの作品を探してみてくださいね。
「悪妻に捧げるレクイエム」赤川 次郎

4月27日は「悪妻の日」。哲学者ソクラテスの妻が悪妻だったことにちなんで制定されたそうです。無情にも自分の妻が悪妻だと思い込む男たちの作品がこちら。
主人公は、「西公路俊一」というペンネームで小説を共同執筆する4人の男たち。元新聞記者で取材専門の景山、シナリオライターの公路、「佳作すれすれ」の文学新人賞をとった小説家の西本、そして最後の文章を仕上げる詩人の香川。彼らは原因こそ違えど、それぞれ妻に対する不満や悩みを抱えていました。そんな彼らが新作のテーマに選んだのは「妻を殺す方法」。独自に作品を書く新しい試みのため、アイデアを練る4人でしたが、ただの創作だったはずの妄想はいつの間にか現実を浸食し始めて——。
妄想と現実がごちゃまぜになる、新感覚ミステリー。小説のアイデアとして作った通りの出来事が次々と現実に起こり、事態は思わぬ方向に進んでいきます。作者は男性ですが、女性の描写力がとても高いと評判で、最後までワクワクしながら読み進められますよ。
「からすのパンやさん」かこさとし

4月12日は「パンの記念日」。日本の朝食といえば白ごはんのイメージが強いですが、実は今やパンを食べる人のほうが多いのだとか。パンの魅力といえば、なんといってもそのバリエーションの豊富さ。おかず系の惣菜パンからスイーツ感覚で楽しめる甘いパンまで、種類がたくさんありますよね。パン屋さんに並ぶさまざまなパンを見ながら、どれにしようか迷う時間もまた楽しいもの。そんなワクワク感を味わえる名作の絵本がこちらです。
からすの町「いずみがもり」にある、からすのパンやさん。ある日、働き者の夫婦の間に4羽の赤ちゃんが生まれました。それからは毎日大忙しで、パン作りの合間に赤ちゃんをあやしたり抱いたり、せっせとお掃除をしたり、夫婦はてんてこまい。お客さんを待たせたり、パンを真っ黒に焦がしたりしているうちにお客さんは減り、貧乏になってしまいますが、4羽の赤ちゃんはすくすくと成長。こどもたちがパン作りを手伝えるまでに大きくなった頃、からすの一家にある出来事が起こり——。
家族の絆や工夫の大切さを感じられる、ほっこり温かい絵本。登場するからすたちは皆、顔や模様が少しずつ違っていて、誰もが個性的です。近くの森から香ばしい匂いがしてきたら、もしかするとからすのパンやさんがあるかも…お子様はもちろん、童心に帰りたい人やパン好きの人にもおすすめですよ。
4月におすすめの読書法3選
新年度を迎えるこの季節、読書法にも工夫を加えてみませんか?ここでは、心が軽くなるような読書法から集中力を高める方法まで、4月に試してみたい読書法を3つご紹介します。
お花見しながら読書
4月は、春の陽気が心地よいお花見シーズン。桜やチューリップが咲き誇る公園で読書を楽しむ時間は、とても贅沢なひとときです。花の香りと優しい風を感じながらページをめくれば、心も体もリフレッシュできますよ。
お散歩しながら読書
春の心地よい風のなか、柔らかな陽光を浴びながらの読書も格別。公園や川沿いの道を歩いたり、街並みを散策しながら読書を楽しんだりするのも素敵ですね。春の花や木々の香りを感じながら、リラックスしたひとときを過ごしてみてください。
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窓辺で小鳥のさえずりを聴きながら読書
うぐいすや小鳥たちのさえずりをBGMに読書を楽しむひとときは、心穏やかに過ごせる最高の時間です。4月は日差しも柔らかく、窓辺で読書するのにぴったりの季節。お気に入りの一冊を手に静かな時間を堪能して、心ゆくまで読書を満喫してみてはいかがでしょうか。
おわりに
この記事では、新年度の4月にぴったりな本を7冊ご紹介しました。SFやミステリー、絵本などそれぞれジャンルは違いますが、どれも心に残る作品ばかり。ぜひお気に入りの一冊を見つけて、今年の春を思う存分楽しんでくださいね。

sachikawa
wabライター・アシスタントディレクター。自分らしく暮らしたい大人女子に役立つ情報をお届けします♪