Jan 29, 2026
【医師監修】朝型になるには?朝型のメリットと4つのステップを解説
朝の時間の使い方が上手になると、仕事や勉強がはかどるだけでなく、心と体にもゆとりが生まれます。とはいえ、時間を有効活用するため、心身の健康のために明日こそ早起きしよう、と思いながら、気づけば夜更かし、寝坊をしてしまったという経験がある人は多いのではないでしょうか。
本記事では、林外科・内科クリニックの林裕章理事長の監修のもと、朝型生活になるにはどうすればいいのか、さらに朝型のメリットを詳しく解説します。
MOKUJI
朝型になるには何がカギ?原因とメカニズム

私たちが朝型か夜型かは、体の中にある体内時計(サーカディアンリズム)が大きく関わっています。これは約24時間周期で体温やホルモン、眠気と覚醒のリズムを調整している仕組みです。
実は、朝型か夜型かは遺伝子によって約50%が決まっていると言われています(クロノタイプ)。このリズムの早さやずれ方に個人差があるため、朝に強い人と夜に活動しやすい人が生まれます。
この体内時計は生活習慣などさまざまな要因で変化しますが、年齢によっても変化が見られます。
子供の頃は比較的朝型で、早寝早起きのリズムに乗りやすい一方、思春期から青年期にかけては夜型に傾きやすくなります。その後、中年層になると再び朝型傾向が強くなり、早起きしやすくなることが分かっています。
朝型・夜型タイプの違いとは?
朝型、夜型には、それぞれ特徴があります。自分が朝型と夜型のどちらのタイプなのかをチェックしてみてください。
朝型の人の特徴

朝型の人は、早寝早起きが自然にできるタイプです。夜はおおよそ21~23時頃には眠くなり、朝は4~6時台などの比較的早い時間帯に目が覚めやすい傾向があります。睡眠時間は6~8時間程度を安定して確保していることが多く、寝つきもスムーズです。
午前中の集中力が非常に高く、パフォーマンスのピークタイムは9~10時頃など午前中に訪れます。出社してすぐに頭が冴えているため、重要な仕事や難しいタスクを朝に片づけやすいのが大きな強みです。
一方で、夜は早めに眠気が強くなり、遅い時間の残業や勉強にはあまり向かない傾向があります。
夜型の人の特徴

夜型の人は、夕方以降にエンジンがかかるタイプです。本来のリズムに従うと、就寝時間は夜中の1〜3時、起床は朝8〜10時頃など、一般的に就寝・起床が後ろにずれる傾向があります。朝起きるのが苦手で、日中は本調子が出にくい一方、夕方からぐっと活動的になり、集中力も高まりやすいのが特徴です。
パフォーマンスのピークタイムは18〜22時頃で、この時間帯は仕事や勉強、趣味などに深く没頭しやすく、集中力も長く続きます。ただ、多くの職場ではその時間には業務が終わっているため、昼間の勤務時間と自分のゴールデンタイムがずれやすく、睡眠不足や慢性的な疲労につながりやすい点には注意が必要です。
朝型生活がもたらすメリット

朝型生活を取り入れると、日々のパフォーマンスだけでなく健康やメンタルにもいい影響があります。どのようなメリットがあるのか、なぜ心身に良いサイクルが生まれるのか、詳しく見ていきましょう。
集中力とパフォーマンスが高まる
朝は脳の認知資源がフレッシュで周囲の刺激が少なく、計画的な作業や深い思考に向きやすい時間帯です。文章作成や企画書作り、勉強など、集中力が必要な作業は朝に行うことで効率が格段に上がります。
実際、朝起きた2~3時間は脳のパフォーマンスが最も高いとも言われています。また、朝日を浴びることで体内時計が整いやすく、気分や集中力の安定に役立つとされています。こうした点から、朝の時間帯は作業効率が上がりやすいと言われています。
健康肌・美肌をつくる
規則正しい早寝早起きの生活は、健康な肌づくりにも大きく影響します。特に「美肌ホルモン」とも呼ばれることもある成長ホルモンは、就寝後の深い眠りの時に多く分泌され、肌の修復やターンオーバーのサポートに関わるとされています。
メンタルが安定しやすい
朝の明るい光を浴びると、脳からセロトニンという「幸せホルモン」が分泌されると考えられています。セロトニンは気分の安定に関わる物質のひとつで、1日の始まりを穏やかに過ごす助けになることがあります。
さらに、セロトニンはメラトニンという「睡眠ホルモン」の生成に関与しているとされます。夜にはメラトニンの分泌が促され、自然な眠気につながりやすくなるため、睡眠リズムを整える上でも役立ちます。
今日からできる!夜型から朝型に変える4ステップ
朝型か夜型かは、普段の生活習慣や遺伝によるところもありますが、段階的に朝型生活になれる行動を取り入れれば、良いサイクルで毎日を過ごしやすくなります。ここでは、朝型になるためのステップを詳しく解説します。
起床・就寝時間を固定する

朝型になるには、まず起床時間と就寝時間を固定することから始めましょう。毎日起きる時間と眠る時間が違う、休みの日は夜更かしや寝坊をしてしまうという人は、2週間を目途に、平日も休日も起きる時間・眠る時間を大きくずらさないようにしてみてください(目安は±1時間以内)。
最も重要なのは、就寝時間よりも「起床時間」を固定することです。休日に2時間以上遅く起きると、ソーシャル・ジェットラグと呼ばれる「社会的時差ぼけ」が発生し、月曜日の体調不良を招きます。起きたらまず太陽の光を浴び、体を覚醒させるとともに体内時計をリセットすると、より効果的です。
少しずつ起きる時間を早める

起床時間と就寝時間が安定してきたら、少しずつ起きる時間を早めていきましょう。起床時間から逆算して、充分な睡眠時間を確保できる時間に就寝できるようにしてみてください。最初は早めに寝ることに慣れず寝付けないかもしれませんが、続けることで、徐々にリズムが整いやすくなります。
入浴は就寝の90分前に済ませましょう。一時的に上がった深部体温が下がるタイミングで、自然な眠気が訪れます。また食事の消化活動は睡眠の質を下げます。夕食は寝る3時間前までには済ませるのがベストです。就寝前にパソコンやスマホを使わず、室内の照明を暗くしていくとより寝付きやすくなります。
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朝日を浴びて体内時計をリセット

起床後すぐに朝日を浴びると、体内時計がリセットされて脳が覚醒します。早起きができない、夜に寝付きにくいと感じている人は、朝日を浴びることを意識してみましょう。遮光性の低いカーテンを使う、カーテンを開けて自然に朝日の光で目覚められるようにするという方法もおすすめです。
朝のルーティンを整える

早寝早起きをさらに習慣化したい人は、朝のルーティンを整えることもおすすめです。決まった流れを作っておけば、朝起きてから迷うことも少なくなり、半強制的に体と頭を覚醒させられます。また、水を飲むことで眠っている間に失われた水分を補給できます。
朝食をしっかり食べて、内臓を起こしてあげることもおすすめです。軽い運動やストレッチなどで体を動かすと、体だけでなく頭もすっきりした状態で1日をスタートさせられるでしょう。
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朝型をラクに続ける生活習慣のQ&A
朝型は日々のパフォーマンスや心身の健康に良いですが、今まで夜型だった人が急に朝型生活を続けるのはつらいと感じることもあるでしょう。ここでは、朝型をラクに続けやすくする生活習慣の疑問と回答を紹介します。
夜寝る前に避けたいことは?

夜にぐっすり眠り、翌朝気持ちよく早起きするためには、夕方以降、覚醒作用のあるカフェインは就寝の6〜8時間前まで。アルコールは利尿作用があり、さらに睡眠の質を下げやすいため摂取を控えることがおすすめです。就寝2時間前からはスマホや強い照明(ブルーライト)を避けましょう。脳が「まだ昼間だ」と誤認し、メラトニンの分泌が抑制されてしまいます。
早く起きちゃった時、二度寝はすべき?

二度寝は状況によって身体に良い影響を与える場合もあれば、逆に悪影響を及ぼすこともあります。たとえば、十分な睡眠時間が取れず疲労感が強い場合や、一時的に目が覚めてしまい睡眠不足を感じるときには、20分以内の短い再入眠や仮眠が集中力や作業効率の回復、心身のリフレッシュにもつながることもあります。
一方で、頻繁に早く起きてしまう場合の二度寝や、30分以上の二度寝は避けたほうが良いでしょう。浅い眠りが慢性的に続く状態や長時間の二度寝は夜間の睡眠の質を下げ、生活リズムをさらに悪化させることがあります。
朝型か夜型か分からない!
自分が朝型か夜型かわからない場合は、遺伝的な要因なのか、生活習慣が要因となっているのか、セルフチェックしてみましょう。体内時計は年齢によっても変化しますが、MEQという簡易質問紙でセルフチェックをすることが可能です。ネットでも簡単にチェックできるので、ぜひ試してみてください。
どうしても夜型から抜けられないときは

遺伝や生活習慣から夜型が沁みついている場合、無理に朝型生活を目指したり、朝型になれない自分を責めすぎたりしないようにしましょう。遺伝的に「夜型」の性質が強い人が無理に超朝型の生活を続けると、慢性的な睡眠不足から血管疾患やうつ病のリスクを高めることもあります。大切なのは、自分に合った生活リズムを構築することです。
シフト勤務やフレックスを活用して昼から活動したり、学生なら登校時間を調整したり、自分の体質に合わせる方法を考えてみましょう。朝起きられなくても、睡眠の質が良好であれば心配する必要はありません。生活リズムを整えていく意識が大切です。
またうまく睡眠がとれないと感じるとき、睡眠時無呼吸/うつ病/概日リズム睡眠障害(睡眠相後退症候群)などが隠れていることがあります。「いびき・日中の強い眠気・抑うつ・不眠」が続く場合は医療機関への受診をお勧めします。
まとめ

朝型になるためのコツや、朝型のメリットを詳しく解説しました。日々の習慣を見直し、朝型の生活を習慣化させていきましょう。
朝型を目指す前に、自分のタイプを理解しておくことも大切です。どうしても朝型になるのが難しい場合は、睡眠の質を整える、睡眠時間をしっかり確保するなどのポイントに焦点を当てて、日々の生活を整えていくこともおすすめです。
※睡眠に強い支障がある場合や、日中の眠気が続く場合は、睡眠障害の可能性もあるため医療機関へご相談ください。
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林 裕章
林外科・内科クリニック理事長/日本外科学会外科専門医/日本抗加齢医学会専門医/日本骨粗鬆症学会認定医/日本医師会認定産業医/日本医師会認定スポーツ医
国立佐賀医科大学卒業後、救急や外科医として経験を積み2007年に有床診療所を継ぐ。現在、外科医の父と放射線科医の妻と、人に合った「人」を診るクリニックとして有床診療所および老人ホームを運営、地域のかかりつけ医として総合診療を行う。終末期医療では本人とご家族の気持ちを最優先した診療と看護を提供。人間の心理に寄り添う医療を実践。また福岡県保険医協会会長として、国民が安心して医療を受けられるよう、医療者・国民ともにより良い社会の実現を目指し、情報収集・発信に努めている。

やち
2015年よりフリーランスとして活動中のWebライター。趣味は節約と旅行、レジャー。「いかにお金を使わずに最大限楽しめるか?」を考えながら、年数回の海外旅行を楽しんでいます。





