May 16, 2025
【専門家監修】ヨーグルトファスティングって?無理なくキレイに整うための正しいやり方を解説

生活リズムが乱れると、なんとなくむくみやすくなったり、肌の調子がイマイチ…と感じることはありませんか?そんな時におすすめなのが、腸内環境を整えデトックス効果も期待できる「ヨーグルトファスティング」です。
今回は、美肌カウンセラーや美腸プランナー、ダイエットアドバイザーの資格を持ち、セラピストとして身体の内外から健康と美容をサポートを行っている小川 真理子さん監修のもと、ヨーグルトファスティングの期待できる効果や具体的な方法、そして注意すべきポイントをまとめてご紹介します。
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ヨーグルトファスティングとは
ヨーグルトファスティングとは、一定期間ヨーグルトを中心とした食事をすることで、さまざまな効果を得られるプチ断食のことです。
ファスティングは日本語で「断食」を意味し、シンプルなダイエット方法の1つです。摂取カロリーを抑えることで減量を目指しますが、間違ったやり方で進めてしまうと、脂肪よりも筋肉が落ちてしまう傾向があり、その結果基礎代謝が低下して逆に太りやすい体質になってしまうリスクがあります。
ヨーグルトファスティングでは、正しいファスティング方法に沿い、ヨーグルトとスムージーを食事の代わりにすることで空腹感を感じずに体重を落とせるだけでなく、断食に伴うリスクを抑えることができます。
※乳糖不耐症の方や乳製品アレルギーのある方は、ヨーグルトファスティングは適していない場合があります。医師に相談の上で実施してください。

ヨーグルトファスティングで期待できる効果
ヨーグルトファスティングでは、短期間で体重を減らすダイエット効果以外にも、さまざまな利点を得ることができます。具体的にどのような効果が期待できるのか、ここで詳しくご説明します。
腸内環境のリセット
ヨーグルトには善玉菌の一種・ビフィズス菌や乳酸菌が多く含まれているため、腸内環境のリセットに有効です。ビフィズス菌は食物繊維やオリゴ糖を摂取して短鎖脂肪酸を作り、脂肪の蓄積を抑えるため「痩せ菌」として知られています。ヨーグルトファスティングでヨーグルトを摂取すると、腸内環境を整える腸活になり、その結果健康的なダイエットにも繋がります。
基礎代謝アップ
ヨーグルトには、脂肪の代謝を促すビタミンB2が含まれているため、ダイエットをサポートする食品として注目されています。特に朝に摂取すると、ビタミンB2の働きによって基礎代謝がアップしやすくなり、よりダイエット効果を実感しやすくなります。さらに高たんぱくなグリークヨーグルトを取り入れることで、筋肉量の低下を防いでくれるので代謝の維持に繋がります。
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お通じの改善
極端な食事制限など無理なダイエットを行うと便秘を招くだけでなく、腸内環境の悪化を引き起こす可能性があります。腸内の悪玉菌が増殖することで新陳代謝が低下し、痩せにくい体質になる恐れがあります。
一方、ヨーグルトファスティングでは乳酸菌を豊富に含むヨーグルトを摂取するため、腸内の悪玉菌を抑え善玉菌を増やすことで、腸内環境を整えます。これによりお通じが改善されて、便秘の解消・予防も期待できます。
ヨーグルトファスティングに必要なもの
ヨーグルトファスティングを始めるにあたって、どんなものを用意すればよいのでしょうか?必要なものについて詳しくご説明します。
グリークヨーグルト
ヨーグルトファスティングに必要なのが「グリークヨーグルト」。ギリシャ発祥の伝統的なヨーグルト(ギリシャヨーグルト)のことです。
グリークヨーグルトは、製造工程で「水切り(ストレイニング)」を行い、余分な乳清を取り除いて作られるので、通常のヨーグルトよりも滑らかでクリーミーな食感。濃厚でもっちりとした口当たりを楽しめるだけでなく、豊富なたんぱく質を含み、栄養価が高い点も魅力です。
グリークヨーグルトはスーパーやコンビニ・輸入食品店で市販されているほか、無糖のプレーンヨーグルトから作ることも可能です。
スムージー
ファスティングの方法としては「酵素ドリンク」や「スムージー」などで必要最低限の栄養を補いながら行うのが一般的です。しかし酵素ドリンクは味やコストや空腹感の面で初心者にとって難しく感じる場合もあります。
一方で、スムージーは美味しく飲みごたえがあるうえ、食物繊維が多く含まれているため、空腹時のストレスを軽減する効果が期待できます。お好みの野菜や果物で手作りすれば、生きた酵素も摂取可能、市販の野菜スムージーを利用すれば準備が簡単なので、ファスティング初心者の方や不慣れな方でも無理なく続けることができます。
ただし、市販品は糖分が多く含まれる場合があるので、選ぶ際は注意が必要です。また、野菜や果物を使ってスムージーを手作りする際も、加糖をできるだけ避けるように心がけましょう。
ヨーグルトファスティングの方法
ヨーグルトファスティングを正しく行うには「準備期」「ファスティング期」「復食期」の3つに分けたスケジュールで行います。それぞれの時期の方法・やり方について詳しくご説明します。
始める前に準備期を設ける
ヨーグルトファスティングを始める際には「準備期」を設けましょう。この期間はファスティング期と同じ程度の日数(4日)が目安です。
準備期の目的は「体内の糖を減らす」こと。ファスティング前に胃に優しい食事を意識して体内の糖を減らしておくことで、ファスティング中の身体の負担を軽減できます。
おすすめの食材は、味噌汁や野菜スープ・おかゆ・納豆などの発酵食品・食物繊維を含むもの。小麦食品や香辛料・動物性たんぱく質・菓子類やジャンクフード等は避けましょう。
ヨーグルトファスティングは4日間行う
ヨーグルトファスティングの「ファスティング期」は4日間続けて行います。1食分を「グリークヨーグルト:100~200g」と「野菜や果物のスムージー:200~300g」とし、4日間の朝昼夜3回、食事の代わりに食べましょう。
間食にグリークヨーグルトを食べても大丈夫です。ファスティング期の摂取カロリーは極端に制限せず、グリークヨーグルトやスムージーの市販品を使う場合はエネルギー表示を参考に、1日700~800カロリーを目安にしましょう。
なおファスティング期には身体が脂肪をエネルギー源として使うため、ダイエット効果を最大限に発揮することが可能です。食後数時間後にウォーキングやストレッチ・ヨガ・筋トレなどの軽い運動を行うことで、脂肪燃焼が促進されるだけでなく、筋肉量の維持・基礎代謝アップ、そしてリフレッシュ効果も得られますよ。
終わりは回復食を用意
ファスティング後の「復食期」には、胃に優しい回復食を用意しましょう。この時期の身体は栄養素を吸収しやすい状態になっています。復食期1日目は、空っぽの胃に負担をかけない「重湯(おかゆをゆるく炊いたもの)」や「具が入っていない味噌汁」などを摂ります。そして2日目以降は、準備期と同様に「消化に良く栄養価の高いもの」を意識して摂り入れましょう。
復食期の日数は、基本的にファスティング期と同じ期間(4日間)が目安ですが、スケジュールの都合で難しい場合は半分の期間でも問題ありません。
ヨーグルトファスティングを行うポイント
ヨーグルトファスティングを行うには、どのような点に注意したらよいのでしょうか?それぞれのポイントについて詳しくご説明します。
ファスティング中は激しい運動は避ける
ファスティング中は激しい運動を避けることが大切です。ファスティング期間中の運動には体にさまざまな影響があります。身体が脂肪をエネルギー源として利用しやすい状態になるため、適度な軽い運動であれば体重管理や健康促進の効果を高めてくれます。しかし栄養素が不足しがちな状況でランニング等の激しい運動を行うと、身体へ大きな負担をかける恐れがあります。
例えば自律神経の交感神経が過剰に活性化したり、空腹状態で内臓がダメージを受けたり、心臓への負担が増して貧血になってしまったり。その結果ファスティングそのものを続けることが難しくなるリスクも考えられます。
こまめな水分補給
人間は食べ物からも水分を補給しているため、食事を控えるファスティング中は水分摂取量が通常よりも少なくなります。そのため1日あたり約2リットルを目安に、水やお茶などでこまめに水分を補給し、脱水症状にならないように気を付けましょう。またアルコールや空腹時のコーヒーは胃に負担がかかるため、避けるようにしてくださいね。
無理をしない
ヨーグルトファスティングを行う際には、無理をしないことも大切です。生理中や風邪をひいている時・疲れがたまっている時など、体調が万全でない時は避けましょう。またファスティング途中で体調不良を感じたら、無理に続けず、すぐに復食期に移行して回復食を摂るようにしてください。
また妊娠中や授乳中の方、肝臓の病気でタンパク質制限をしている方、病気療養中の方、薬を服用中の方は、ファスティングを行わないようにしてくださいね。
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おわりに
ヨーグルトファスティングはファスティング初心者でも挑戦しやすい方法。必要なグリークヨーグルトやスムージーはコンビニで手軽に購入できるため、忙しい平日のランチタイムでも無理なく取り組めますよ。ぜひ気軽にトライして、美と健康を手に入れてみませんか?

小川 真理子
Hallbar(ホルバール)セラピスト/スクール認定講師
サロンの運営やスクール講師として活動。サロンでは、不調の根本解決を目指し本質的な美と健康のための施術やアドバイスを行う。スクールでは、解剖学に基づいた技術指導や専門知識を伝え、セラピストの育成にも携わる。

あさき
旅・南の島・海・犬・植物・音楽が好きな関西移住人。毎日の暮らしを心地よく、より豊かにするための情報をお届けしています。